子育て協会 http://www.kosodatekyoukai.com/
ファンタジー・プレイ・ボードとは

 これまでに出版された多くの絵本遊びでは、登場するキャラクターやキャラクター間の相互関係が固定化されていて、子どもの自由な発想をたかめるにはもどかしい感じがありました。
 一方、多くの臨床場面で効果をあげている箱庭療法で使われている「箱庭」は、高額ということと用具が大きいことから、小さな子どもには利用しにくい面がありました。そこで、絵本と箱庭の二つをまとめたものが工夫できないかとの提言が、幼稚園・保育所等の先生から出され、子育て協会のファンタジー・プレイ・ボードを作るためのプロジェクトチームが発足しました。

 子育て協会のファンタジー・プレイ・ボードは多くの幼稚園・保育所やカウンセラーなどの協力を得て、200例の実施結果を分析し、2年間の研究を経て作られました。大人から見るとなんでもない登場キャラクターが、子どもによってさまざまな役割を与えられ、生き生きとした物語に変化していきます。箱庭療法の要素が含まれているファンタジー・プレイ・ボード遊びは、子どもの自由でのびのびとした発想を促進させ、子どもの持っているさまざまな問題を解消させているというケースが多数報告されました。

ファンタジー・プレイ・ボードの特徴

●子どもが意識的、無意識的に体験したことをボード遊びの中で再体験し、感情を発散させたり、新たに統合させたりします。
●自分の心の中に葛藤やわだかまりを持っている子どもは、ボード遊びをすることによって、それらから解放されるチャンスを得ることになります。
●現実の生活の中で達成できなかったり体験できなかったことを、子どもがそれと気づかずにボード遊びの中で仮想的に達成したり体験して、自己成長をしようとしている場合があります。

登場キャラクター  それらは、子どもの作った物語に出てくる登場動物や植物などの遊具の使用量が増えたり、物語の内容が激しいものから穏やかなものに変わったりすることなどで理解できます。
 子育て協会のファンタジー・プレイ・ボードは養育者と子どもとの絆を深め、子どもの持っている自由な想像的行動特性や創造性を生かし、子ども自身に物語を作らせようとするものです。ボード遊びを何回か続ける中で子どもは自分の心の中の世界を広げ、自分の持っている可能性を広げていこうとします。
 3歳前後のお子さんから小学校低学年くらいまでのお子さんなら楽しく遊べます。もともと遊びを中心とした、動く絵本のようなものなので気楽に利用できる利点があります。